参拝記
お祭りの見物ができ参拝もできた。 これで当初の予定は完了である。 境内の掲示板では、午後5時より餅投げが行われる とある。 う~ん、餅投げかぁ。 参加したい気もあるが、私はここではよそ者である。 よそ者が地元の方々が楽しみにしておられるであろう …
私は三つの拝殿で拝礼を終えた。 次は蘇民将来の側の縦の並びにある摂社にもお参りす る。 摂社は一つ一つが独立しておらず、長屋のように繋が っている。 他所の神社では中心扱いの神が、小さな扱いとなって いる。 このあたりが面白い。 何が何でも中心に…
私は蘇民将来についてよく知らない。 だが、ここの神社には大いに惹かれる。 何しろ拝殿の奥から視線を感じる神社である。 この感覚は他ではまず味わえない。 祀られている存在について無知でも参拝したくなると いうものである。 そして最後はこの神社の主…
次に私は向かって右端の蘇民将来の拝殿に移った。 私はこれをこの日の参拝のメインと考えている。 蘇民将来を祀っている神社は、近隣には無い。 当地としてはとても珍しい存在である。 そのため参拝にも気持ちが入りやすい。 何か不純な理由のようにも思える…
お祭りの行列はゆっくりと神社を出ていった。 この後行列は町を巡って福を振りまいていく。 見物客の中には行列についていく方もおられた。 私はすでに十分に行列を堪能した。 それに、アルコールも入っている。 ここは参拝をする場面であろう。 行列が去る…
号砲は揚がり続ける。 お祭りの行列が移動を始めた。 その先頭は鳥居の前あたりまで進んだ。 行列が始まるのか。 笛と篳篥の音が聞こえ始めた。 行列の中の楽隊から神妙な音色が流れてくる。 ほぉ、上手だな。 相当練習したのだろうな。 行列が雅に見えてく…
お祭りの行列の人たちは、楽しそうに雑談をしている。 観客の中に知人を見つけると、話しかけ談笑している。 砕けた雰囲気である。 ここのお祭りは神社が主宰する行事ではあるが、厳か な神妙さはない。 全体に緩い空気に包まれている。 何しろ観客の中に飲…
お祭りの行列の人たちを眺める。 女性がいる! 小学生の女の子の巫女さんの他に、一人だけ女性が入 っているのだ。 禰宜の装束である。 あれは何色というのだろうか? 柘榴色と言うのだろうか。 洒落た色合いである。 そこに銀色の紋が並んでいる。 髪も装束…
振る舞い酒だ。 しかも、お祭り行事の最中に神社境内で頂けるとは、 思ってもみなかった。 私は基本的に酒を好む人間ではないが、人様から差し 出されれば100%受け取ることにしている。 これは嬉しいなぁ。 祭神から歓迎されているのか? たまたま、偶然…
獅子は境内を走り回る。 子供を見つけると追いかけて、頭を噛む。 大きく素早い動きである。 それでも足がバラバラにならない。 息があっている。 さすが地元の人たちのチームワークである。 私は眺めている。 お祭りの法被を来た青年が近づいてきた。 右手…
境内の中央で獅子舞が始まった。 覆いの紺色の布の各辺の端を9人の男性が引っ張って いる。 布の下に隠れていない。 布をいっぱいに広げて目の高さで持つ。 そのまま大きな動きで境内を舞う。 子供を見つけると追いかける。 動きは早い。 足が18本もある…
拝殿の前には、お神輿が木製の台車の上で待機して いる。 台車には光沢のある紫紺の布で覆われている。 側部中央に神社の紋章らしき印が金色で描かれてい る。 その上にお神輿が載せられている。 まだ作られて新しいようだ。 全体にピカピカで新品感がある。…
この神社には大きな拝殿が3つ並んでいる。 その向かって左前に祭り装束の人たちが、ざっくり と並んでいる。 裃の人や紋付羽織袴の人、黄緑色の衣装や朱色 の衣装もある。 当町内の祭り衣装とは、色合いやデザインが微妙 に違うなぁ。 これも地域色による違…
鳥居をくぐる。 境内はお祭りの装飾となっている。 お祭りの華やかさ、非日常感が溢れている。 特別派手ではない、当地らしいローカル色のある飾り 付けである。 私はゆっくりと歩く。 境内右手に巨大な板の掲示板が立っている。 境内設置のお祭りの装飾物と…
道路整理の方たちの横を過ぎ、神社沿いの道をゆっ くりと走る。 ここの神社の木は丈が高いなぁ。 空のすぐ下から人を見下ろしている。 何という種類の木なのだろうか? 私はこうしたことについても、無知なのだ。 鳥居の前に着いた。 お祭りっぽい雰囲気が鳥…
沿道の家々などを眺めながら走る。 住宅の間に空き地がある。 そこに”F工務店”という杭打ち看板が立っている。 F工務店は、私の友人の奥さんの実家である。 当市でも手広く仕事している工務店である。 (へぇ~、繁盛しているんだなぁ) (あのお父さんは…
自転車で家を出る。 晴天で風も無い。 常に大風が吹いている当地としては珍しい。 道順は確認済みである。 号砲の音を頼りに走っていった昨年とは大違いである。 当町内連合会の区域を抜け隣の町内連合会に入る。 町の雰囲気は、当地とあまり変わらない。 そ…
今回のお祭りは、昨年に続き二度目の訪問である。 昨年は、号砲は聞こえども何処でお祭をやっているのかわからなかった。 私は揚がり続ける号砲の音を頼りに自転車で走っていったのだった。 今年は神社やお祭りについて貧弱ではあるが、それなりに蓄えている…
私が聖徳太子のお堂にお参りしたのは、理由がある。 頭が良くなりたいからである。 日本史上最高の頭脳の持ち主と讃えられる聖徳太子に あやかりたいのだ。 賢いとされ祀られていると言えば菅原道真公である。 だが、私にとっては「賢い」と言えば「聖徳太子…
これは昨年末のことである。 こう書くとずいぶん昔のことのように感じられるが、実際 には約10日ほど前のことである。 私は用事を済ませて自転車で家に向かっていた。 町内連合会の区域に入った。 道の左手にお寺が見え始めた。 ちょっとお参りしていくと…
買い物が済みスーパーを出る。 スーパーから10メートルほどの幹線道路に進む。 この通りを左に行けば有名寺院、右に行けば帰路および 氏神様である。 通りには渋滞中のクルマが並んでいる。 私は迷わず右を選んだ。 その寺院の熱心なもしくは真面目な信者で…
境内を歩く。 人が歩く参道だけはかろうじて草が生えていない。 敷石があるということもあるが、参拝者がゼロという わけでもなさそうだ。 境内は雑草だけでなく落ち葉も積もっている。 雑草が生えていないのは、参道の他は落ち葉が堆 積している場所だけで…
この神社は立地が特殊である。 境内が真四角ではなく変形敷地である。 しかも段差がある。 普通の神社のように四角い境内に真ん中正面に主祭神 が鎮座しその隅に摂社があるという形ではない。 主祭神の拝殿が奥まった場所にあり、摂社はバラバラに 位置して…
翌日、私は自転車で家を出た。 目的地は、西隣の町内連合会にある神社である。 幹線道路を何本か横切るとその神社が見えてきた。 雑草がボウボウである。 これでもかと言うほど生えている。 この神社を管理している町内会では、ここの他にもう一 つ大きな神…
その神社は我が家から近い場所にあった。 神社前の通りは、年に数回通ることもある。 通るだけで参拝することはこれまでにほとんど無く、い つも素通りである。 本殿はある祭神である。 境内の摂社を見ていく。 あった! 龍神である。 本殿とは少し離れた場…
私は龍神探しに取り掛かった。 そうは言っても、私の記憶の範囲では当市で龍神が祀ら れている場所は思い当たらない。 市内全域を100%チェックしたわけではないが、心当た りがない。 見たことがないような気がする。 だが、市内全域をくまなく見ていけ…
どこに龍神が祀られているかを、どうやって調べるのか。 以前だったら市の図書館の郷土図書コーナーで資料を 探したであろう。 そこには郷土関連の書物が集められている。 また、広報誌、会報その他に載せられた郷土の記事を製 本したものもある。 細かい郷…
今年の当町内が参加したお祭りは、珍しく天候に恵ま れた。 数滴の雨粒は落ちてきたが、降雨というほどではなく、 それも数分だけのことだった。 その時屋内にいた人は、それすらも気が付かなかった かもしれない。 「100%降る」と言われている当地とし…
私は食料品の買い出しを終え、氏神様へ戻ってきた。 桜は散り始めていた。 桜吹雪が斜めに空を切る。 青空を背景に桜の花びらが、流れる様子はなかなか 絵になる。 そう言えばこの氏神様には桜の木はあるが、隣の神 社には無いな。 当氏神様は小綺麗さは無い…
氏子の数で勝る当町内連合会の氏神様よりも、隣の町 内連合会のこの神社の方が何かと小奇麗なのは、やは りお賽銭の金額が多いからであろう。 他に理由があるのか? とりあえず、私にはそうとしか考えられない。 私は鳥居をくぐる。 中年の女性が1人参拝中だ…