不二家憩希のブログ

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蘇民将来の神社に行った。その⑬

 お祭りの行列の人たちは、楽しそうに雑談をしている。
 観客の中に知人を見つけると、話しかけ談笑している。
 砕けた雰囲気である。
 ここのお祭りは神社が主宰する行事ではあるが、厳か
な神妙さはない。
 全体に緩い空気に包まれている。
 何しろ観客の中に飲酒しながら眺めている者もいる。
 行列の人たちも少しはアルコールが入っているようだ。
 強い主張もなく、押し付けられた義務感もない。
 楽しいからやっている、という感じである。
 和やかさに満ちている。
 また青年が来て、お酒を注いでくれた。
 これで二杯目である。
 「ズドォ~ン」
 号砲が揚がった。
 神社から少し離れた場所で揚げている。
 この音を聞いた時、目頭が熱くなった。
 う~ん、私としては、珍しい。
 これはアルコールによる作用なのか。
 あるいは、ここのお祭りの暖かさによるものなのか。
 酔った脳みそでは、よくわからなかった。

 ~続く~