だが、ここの神社には大いに惹かれる。
何しろ拝殿の奥から視線を感じる神社である。
この感覚は他ではまず味わえない。
祀られている存在について無知でも参拝したくなると
いうものである。
そして最後はこの神社の主である素戔嗚尊の拝殿に
移る。
この素戔嗚尊についても私は相変わらず無知である。
「もっと勉強してから来い」と叱られそうである。
ズボラにして不勉強の私にすれば、参拝しただけでも
マシと大目に見ていただきたいところである。
素盞嗚命は日本神話の中では非主流派でありながら、
その力は強大であるとされる。
無視したいが無視できない、といったところであろか。
この素盞嗚命の拝殿の賽銭箱の右前には、お祭りの
役員らしき男女3人が座っている。
何の用事で座っているのだろうか。
楽しそうに話をしている。
そこへ70歳位の男性が近づいてきた。
「俺にも酒をくれ!」
すでに出来上がっているのか、態度が乱暴である。
役員の男性は、お酒を出してくれる場所を教えている
ようだが、コニュニケーションが取れていない。
優しく諭すような話し方なのだが、70男が状況を理解
できないようだ。
「もういい!自分で行く」と逆ギレ気味に70男は教えら
れた方向に歩き始めた。
こういう人が出現するから、お祭りは大変だなぁ。
~続く~