過去の思い出への耽溺は認知症を誘引する。
「では、未来なら良いのか?」という声があるかもしれない。
未来もNOである。
未来への耽溺も脳を破壊する。
過去は幻想であり、未来も幻想である。
それらは、存在していない。
幻想を常に脳に留めていると、魂の力が奪われてしまう。
魂の力が大きく減退する。
だが、未来への耽溺は、過去の振り返りほど重症化することは、少ない。
人は未来への幻想に生きていても、いずれかの時点で現実生活に目を向けざるをえなくなる。
夢ばかりをみてはいられなくなる。
そこで目が覚める。
脳が破壊されるところまで悪化する例は、極めて少ない。
十代の不安定な揺れ動く心理状態は、これに当たる。
殆どの人は目が覚める。
目が覚めないままで成人した人もいる。
彼らは潜在的な狂気を抱えたまま生きていく。