れた。
数滴の雨粒は落ちてきたが、降雨というほどではなく、
それも数分だけのことだった。
その時屋内にいた人は、それすらも気が付かなかった
かもしれない。
「100%降る」と言われている当地としては異例のこと
である。
それでも土曜日には当町内連合会の上空にだけ真っ
黒な雨雲が浮かんでいた。
それは降らせようという意思すら感じさせるものだった。
だが、数滴の雨粒以外には降らなかった。
これは、どういうことなのか?
実は私には心当たりがある。
私は当地のお祭りが毎年雨に見舞われることに嫌気が
差していた。
なんとかならないものか?
そう言えば、自然における水の作用は龍神が支配して
いるという伝承がある。
ひょっとすると、当町内において龍神に対して何かご無
礼があるのでは?と思い至った。
あまりにテキトーなことをしているので、雨を降らせて気
づかせようとしているのでは?とm思った。
早速当町内で竜神を祀っている場所はないか、探してみ
た。
無い。
当町内の神道関連の祭祀は、良く言えばさっぱり、あっさ
りしている、悪く言えば簡略化が進み過ぎでは?と思しき傾
向がある。
では、龍神はどこで祀られているのか?
私は探すことにした。
~続く~