不二家憩希のブログ

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オール巨人「漫才も闘病も全力投球!」その⑥

 「いつ解散を発表しようか」と考えていたオール阪
神巨人のもとにある知らせが来た。
 上方漫才大賞が授与されるというのである。
 何と言うタイミングだろうか。
 上方漫才大賞と言えば、関西で最も古いお笑いの
賞で権威もある。
 受賞は関西のお笑い芸人にとって、最高の栄誉で
ある。
 二人はこの受賞を大いに喜んだ。
 それで「とりあえず今は解散は止めとこうか」という
こととなった。
 思えば気に入らないのは相方であり、お笑いの世
界そのものが嫌なわけではない。
 折角大きな賞をもらっておきながら、解散してしまう
こともなかろう、ということである。
 だが、それも数ヶ月もすると、少しずつ元通りいがみ
合うようになる。
 再び「解散だ!」ということになる。
 すると、今度は初披露の新ネタが大受けする。
 演者としてこれは嬉しい。
 これだけ受けるのだったら「やっぱり解散は先送りに
しよう」となる。
 それから数ヶ月すると、また「解散だ!」となる。
 不仲のマグマは少しずつ溜まり、大噴火してしまう
のだった。
 すると、また何か賞をもらうことになる。
 それで、やっぱり解散は取りやめ、となる。
 これが何度も繰り返されたそうだ。
 何だか、これだけでお笑いのネタのようである。
 しかし、当人たちにとっては真剣なことだった。
 コンビの不仲はなかなか難しい問題である。
 「こうすれば良いよ」という解決策はなかなか無い。
 そんな二人の関係にも転機が訪れることとなった。
 
 ~続く~