地域に生息するイノシシを獣害として駆除するだ
けではなく、地域資源としてビジネスに活用しよう
とする試みが全国で進んでいる。
昨日に続いて、島根県美郷町を取り上げる。
美郷町では10月19日(水)13時~21日(金)
12時に”山くじらフォーラム~獣害対策にからはじ
まる人と食の地域起こし~”という催しを行うそうだ。
この”山くじら”とはイノシシ肉のことで、イノシシ
肉が鯨肉に近い触感があるとして古くからそう呼ば
れてきた。
美郷町では、イノシシ肉を山くじらと呼び地域資
源としてのイメージの定着を狙っているらしい。
獣害対策の専門家による講演やイノシシ肉を用
いた学校給食の紹介などが予定されている。
その中に”イノシシ皮革製品デザイン・コンテスト
講評とイノシシ皮革製品の展示、そしてパネリスト
によるディスカッションというプログラムがある。
美郷町ではイノシシを食肉としてだけではなく、
その革を皮革製品としても活用しようとしているのだ。
イノシシ皮革の革製品とは、私は思いもつかなか
った。
イノシシは革製品でお馴染みの牛と同じ偶蹄目
に属する。
となるとイノシシ革も革製品として使えるのか?!
イノシシ革の財布、小銭入れ、名刺入れ、定期券
入れ、キーケース、といった日頃使う定番革小物か
ら紳士用ベルトや手袋なども作られるのかもしれない。
イノシシ革の靴も出来るかもしれない。
「これはイノシシ革の靴なんですよ」
「ほほぉ~、それは珍しい!」
「これを履いていると『前進あるのみ』っていう気分に
なるんですよ」
「なるほどね」
イノシシは肉だけでなく革も使える、ということになれ
ば、ビジネスチャンスはより一層広がってくる。
革製品はまずはおみやげ品としてお目見えするので
あろうか。
定着し名物になれば良いなぁ、と思う。
イノシシ革の名刺入れ
カット・縫製前のイノシシ革