不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

野生のイノシシ肉やシカ肉をビジネスに。

 当ブログでは、何回か日本における獣害に
ついて取り上げている。
 獣害とはイノシシやシカなどの野生動物によ
り農作物を荒されることである。
 ここ数年はかつて無いほど獣害による被害が
大きくなっている。
 これには様々な要因があるとされ、またそれ
らが複合的に絡み合っていると推測されている。
 森林開発により山に食べ物が無くなったから
里に下りてくるようになった、というような単純な
ものではないのだ。
 農林水産省が発表した2008年度の野生動物
による全国の農作物被害額は、イノシシによるも
のが約54億円、シカによるものが約58億円だそ
うだ。
 イノシシとシカだけで110億円を超えているのだ。
 これは莫大な額である。
 農業にやる気があっても、獣害により農業をあき
らめてしまった方も多い。
 農業を続けてはいるが、獣のおかげで残念無念
の悔しい思いをされている農家も多い。
 これらの被害額は農業被害のみの金額で、林業
も加えるとより大きな額となる。
 せっかく植林した苗をシカが来て食べてしまうのだ。
 人間が何十年も先の世代のために植えた苗をシカ
はおそらく何も考えずパクパク食べるのだ。
 山の斜面に腰をかがめて植林したのに、それをシカ
がのん気に食べている光景を見ると本当に怒りに
えるそうだ。
 そうした中、最近では捕獲したイノシシやシカを食
肉処理をして食材として販売しよう、という団体が
増えてきているそうだ。
 獣にやられっぱなしではいないぞ!、というわけで
ある。
 群馬県中之条町のJAあがつま沢田支店では、
07年から獣肉加工施設を作りイノシシの精肉をJA
の直売所などで販売している。
 滋賀県日野町の日野猟友会ではシカ肉を京都フ
ランス料理研究会加盟の料理店や「CoCo壱番屋
に販売している。
 自然動物と人間は共存共栄が望ましいが、悪さを
してくる獣には断固とした態度が必要だと思う。
 私はこうしたビジネスが軌道に乗ることを切望して
いる。