不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

パーム油のせっけんは環境にやさしくない。

 私が購読している新聞に名古屋大学大学院
教授の竹内恒夫氏が時折環境に関するコラム
を載せている。
 このコラムは短いものであるが、私はなかなか
読ませる内容があると思っている。
 今回のコラムより、抜粋して引用する。
”植物せっけんは環境にやさしいかもしれないが、
原料のパーム油は現地の人々の大切な食なの
で、日本人のせっけんのために使うのはどうか?
という議論がありました。”
”5年程前には、多様な生き物が生息する熱帯林
を切り開いて生産されるパーム油のせっけんを「環
境にやさしい」というのはおかしい、と指摘されまし
た。”
”パーム油は、そのほとんどがインスタント食品やス
ナック菓子を揚げる食用油として利用され、世界的
にも需要が急増中。自動車燃料としても注目されて
います。
インドネシア、マレーシアなどの熱帯林ではパーム
油を採るアブラヤシの大規模農園が急速に拡大して
おり、生物多様性保全との両立が課題となっていま
す。”
 なるほど。
 何かというと「環境にやさしい」と付け加えれば売れ
ると思っている業者が沢山いる。
 そしてそれを鵜呑みにしている消費者も、これまた
沢山いる。
 狡猾な業者と愚かな消費者によってエコビジネスは
成立していることが多いように見える。
 現地の人の大事な食べ物をせっけんにして使ってし
まってよいのか?と言う問いには、私はNOである。
 そんなことをまでして、”ナチュラな品物”を使う必
要は無い。
 何かというとすぐに「自然のものが良い」「天然ものが
一番」とかいう人がいる。
 だが、私はそういう人たちを”ナチュラル馬鹿”と呼
でいる。
 こうした馬鹿につける薬はなかなか無い。
 しかし、今回のコラムによって指摘されている知識は
彼らの馬鹿脳にも少しは効くかもしれない。