不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

シカは山林の破壊者。

 シカは世間的には可愛い動物というイメージ
が強い。
 だが、林業関係者にとっては憎き生き物でし
かない。
 何十年後のために山の斜面に腰をかがめて
植林した苗を、シカは待ってましたとやって来て、
むしゃむしゃ食べてしまうのだ。
 そののん気な食事風景を発見すると、林業
係者は全身の血が逆流するほどの怒りを覚える
そうだ。
 それは当然である。
 植林は手間のかかる作業である。
 当然コストもかかっている。
 これから大事に時間をかけて育てていこう、とい
う苗である。
 シカはそれらの苗を簡単に食べてしまう。
 これはシカによる自然破壊に他ならない。
 山林は放っておけば自動的に立派な樹木が生
えてくるというものではない。
 人が計画を立て苗を植えるから山林は守られて
いるのだ。
 シカは、それらをぶち壊しにする。
 シカは山林の破壊者なのだ。
 田畑を荒らすイノシシやサルも悪いが、長期的に
見ればシカの方が罪は重い。
 今まではそうした悪シカを発見すると、猟銃で撃
ち、肉は知り合いの間で分けていた。
 食べきれないものは、埋めるしかなった。
 獣肉は、法律により勝手に販売・流通させること
が出来ないからだ。
 最近ではそうした中でもいろいろな動きが出始め
た。
 シカ肉を高級フランス料理の食材として売り出そ
うというのである。
 今まではフランス料理で使われるシカ肉は輸入
に頼っていた。
 それが、国内産の新鮮なシカ肉になれば、コスト
ダウンにもなる。
 私はこの新しいビジネスが軌道に乗り、大きな利
益が出るようになることを願っている。
 儲かるとなればプロの猟師も増えることだろう。 
 現在では兼業猟師が殆どで、手が回らず、シカの
やりたい放題になってしまっているのだ。
 シカ肉ビジネスの成功が山を守るのである。