不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

シェーバーの掃除でゴミを漁る。その⑨

 私はゴミを一つ一つ摘み上げて見ていった。
 ゴミの点検である。 
 刃はとても小さく、ゴミの中に挟まってしまっ
ているかもしれない。
 私は底無し沼に落としたわけでなし、すぐに
見つかるだろう、と思っていた。
 だが、そうでもなかった。
 このごみ箱は底無し沼か?
 中身は髭ゴミにまぶされた鼻紙だけなのに、
どうしてこんなに手間取るのか。
 ひょっとして、回転刃に足が生えて歩き出し
てしまったのか?
 捜索は続く。
 指先が髭ゴミだらけになっていく。
 爪の間にも髭ゴミが入っていく。
 そうしているうちに、ゴミの山の間から銀色
の物体が見えた。
 おっ!
 私は、銀色の物体を摘み上げた。
 見つかった。
 回転刃である。
 よく見てみる。
 足は生えていない。
 落とした時のままだった。
 私は、早速その回転刃を元の台に固定する
ことにした。
 刃を台の爪にはめ込んだ。
 捜索完了である。
 私の日常ではこんなことが沢山起こっている。