先週のことである。
髭を剃った後、シェーバー(電気カミソリ)の掃
除をしていた。
私が使っているものは旧ナショナル社製の回
転刃シェーバーと呼ばれるものである。
これは丸いネットの刃と中の回転する刃によ
って髭を剃る仕組になっている。
ネットの穴に入った髭を中の回転刃とネットの
穴に付けられた刃で挟んで切るのである。
つまり刃といっても、いわゆるカミソリと違い、
その刃一枚では切れない程度の鋭さになって
いる。
これはユーザーが取り扱う上での安全性を考
慮してのことだと思われる。
私はいつものようにごみ箱を持ってきて、シェ
ーバーの中に溜まった髭をブラシで掻き出した。
シェーバーの説明書には毎日、もしくは2~3
日毎に掃除をするように書かれている。
だが、私は面倒なので週に2回しかしていない。
そのうち一回はブラシを使わず、ただごみ箱の
上でシェーバーを逆さまにするだけである。
そんなことでは落ちるのは全体の半分ほどで、
残りの髭はシェーバーの内側に引っついたまま
である。
これでは掃除にはなっていないのだが、やらな
いよりはマシだろうと思ってやっている。
「ブラシを使って掃除すりゃ良いではないか」と思
われるかもしれない。
だが、それが面倒なのだ。
ブラシを使えば、そのブラシを洗わなければな
らないからだ。
「掃除ブラシなんか、洗わずにしまっておけば良い
んだよ」と言われるかもしれない。
だが、私にはそれが出来ない。
汚れたままの掃除ブラシを保管することに抵抗
があるのだ。
もうこれでは、清潔なのか、そうでないのかわか
らない。
私はなかなか複雑なのだ。
さて、今回は本式のブラシを使ったシェーバー掃
除の日である。
そして、その髭掃除が終わりに近づいた頃、思
わぬことが起こってしまった。
~続く~