ヒゲソリは、主に入浴中に行うことにした。
石鹸を泡立てて顔に塗る。
そして剃っていく。
カミソリで髭を剃るのは、久しぶりである。
外泊時に宿泊先の備え付けの使い捨てカミソリを使
って以来である。
私はそうした場合にしかカミソリでのヒゲソリをしたこ
とがなかった。
慎重に刃を肌に当てる。
そして、移動させる。
おぉ、剃れた。
それも、想定以上の切れ味だ。
やはり、肌に直接刃を当てるだけのことはある。
どれほど高級な電気シェーバーであっても、これは
まねできない。
ブラウンやフィリップスの最上級機種であってもである。
シェーバーは、機構上肌の直剃り不可能なのだ。
剃った箇所を、手で触ってみる。
つるつるだ。
この感触も、ウェットシェービングならでは、ある。
こうして、ヒゲソリ初日は終わった。
さて、このカミソリは何回の使用に耐えられるのか。
二日目、まだ普通に剃れる。
三日目、少し剃り味が落ちてきているようだ。
四日目、刃の劣化がはっきりわかるようになった。
これが限界なのか?
このT字カミソリは、もう何十年も前の品物である。
保管中に劣化が進んでいたのかもしれない。
~続く~