不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

シェーバーの掃除でゴミを漁る。その⑦

 私は大きめのチラシの紙を持って来てそれ
を床に広げた。
 私はごみ箱から一掴みのゴミをその紙の
上に広げた。
 こうして外に出して探せば見つかるに違い。
 ゴミの検証である。
 よく見てみる。
 ごみ箱の上からは見えなかったが、それほ
ど下に落ちてもいないだろう。
 だが、いくら見てみても見つからない。
 やはり見ているだけでは駄目なのか。
 私はゴミを一つずつ取り分けるようにして
探すことにした。
 目当ての回転刃は、ごく小さく薄いもので
ある。
 ゴミの間に挟まってしまえば見えなくなって
しまうだろう。
 私がゴミを丹念に見ていった。
 髭ゴミにまぶされた鼻紙である。
 猛烈に汚いものではないが、ゴミはゴミで
ある。
 かつては自身の体の一部であっても今は他
人の関係である。
 一度は別れを告げたモノである。
 それらと再び顔をあわせることになるとは思
いも寄らなかった。
 縁は異なものである。
 それでも見つからない。
 回転刃はもっと下に落ちてしまったのか。
 となると、私が取る方法はひとつしかない。
 
 ~続く~