不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

お祭りを分類する。その①

 やっと1年がたち、班長の任務から解放され
た。
 まるで初めての経験だったので、常にうっす
らと緊張した1年だった。
 特別困難なことをするわけではないのだが、
それでも任務として決められていることは支障
なくこなさなければならない。
 ハードルそのものはとても低いのだが、その
ハードルは決して倒れない。
「あ~、間違えちゃいました。じゃ、代わりにや
っといて!」というわけにいかないのだ。
 その班長の仕事の中で私が最も「嫌だなぁ~」
と感じたことを記すとする。
 それは、お祭りの裏方スタッフである。
 これは私にとっては本当に億劫な仕事だった。
 裏方というのが気に入らない、と言うわけでな
い。
 お祭りそのものに参加するのが面倒なのだ。
 華やかなのは見た目はそれなりに楽しそうだが、
私の感覚では「だからどうした?」という感じなの
だ。
 当町内連合会のお祭りは、奈良時代から始まっ
ていると言われている。
 だが、その内容は時代と共に変遷を重ねており、
現在行われているお祭りの内容は、江戸時代に
町内で起きたあるエピソードを再現しているもので
ある。
 お祭りとは、各地で様々ないわれがあるとは思
うが、それらの多くはその昔の目出度い出来事の
再現パフォーマンスだと思われる。
 それを地元の住民が様式化し、毎年再現してい
るのだ。
 内容としては、競争形式のものと行列形式のも
の、ひたすら花火を揚げるもの、神事に特化したも
の、の4種類に分けられると思う。
 競争形式のものは、神社、神事にまつわる吉兆
をもたらすとされるアイテムを参加者がチームに
別れ、あるいは全員で奪い合う、というものである。
 もうひとつは、かつてあった出来事の扮装をし道
中パフォーマンスを交えながら行列する、という行
列型である。
 次に花火を揚げ続けるというお祭りもある。
 そしてあくまで神事に集中したお祭りと言うもの
もある。
 私は、それらのどれに対しても面白いとは感じな
いのだ。
 それを手に入れると1年間幸福に過ごせる、とい
う笹とか玉ぐしを奪い合って、何が面白いのかと思
ってしまう。
 それ程霊験あらたかならば、そのアイテムを皆に
配るか、オークションにでもかけてその売上金を神
社のために使えば良いのに、とか思ってしまう。
 どうしてお目出度いはずのお祭りで奪い合いの
競争が行われるのか、私にはナンセンスにしか思
えないのだ。
 
 ~続く~