不二家憩希のブログ

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お祭りを分類する。その⑥

 どうして地域におけるお祭りで神事だけの
ものが殆ど存在しないのだろうか。
 それは、神事だけのお祭りにしてしまうと、
観衆の食いつきが悪いからではないか、と私
は推測している。
 おそらくどの地域でも、そのお祭りが発祥し
た頃は神事を中心としたものだったに違いな
い。 
 神事は元々は宗教行事である。
 だが世の中信心深い人ばかりではない。
 余暇や休日をさいてまで積極的に宗教行
事に参加しよう、と言う人は少数派だと思う。
 また宗教行事は、それに対する興味が無
い人にとっては、実につまらないものである。
 時間の無駄としか思えないような人もいる
ことだろう。
 それで次第に参加者が減ってきたり、寄付
金が集まりにくくなってきたのだろう。
 人が集まらない、寄付金が集まらないとなる
と、これはお祭り継続の危機である。
 そこでお祭りの主催者側は、神事だけのお
祭りの形式を改めることを余儀なくされる。
 そしてお祭りに少しでも関連したアトラクショ
ンを導入すようになったものと思われる。
 笹や玉ぐしを奪い合う競争型、行列などのパ
フォーマンス型、ひたすら花火を打ち上げる花
火型、といった各種のアトラクションをお祭りに
組み入れてきたのであろう。
 人間は基本的に楽しいことが好きなので、こ
れらのアトラクションに魅せられて、お祭りに参
加するようになった。
 結果として、お祭りのメインは神事ではなく、
本来客引きであるアトラクションの方が主体と
なってしまったのである。
 
 以上は私の推測である。
 おそらく大きくは違ってはいないと思われる。
 楽しいことに人は集うのだ。
 人間なんて大体そんなものである。
 
 ~続く~