不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

才能自己所有と高慢心。

  自分の才能は自分のものだ、と考えることから高慢心
は発生する。
 才能は一定期間貸与されているだけなのに、自分の所
有物だと思いこむ。
 影響力が大きい才能の持ち主ほど刻み込まれる業は深
くなりがちである。
 (これほどの才能を持っている自分は、大した人物、偉大
な人間に違いない)と考えるようになる。
 才能とは常に他者との比較において機能する。
 だが、その人物しか使えない才能は、才能としてはみな
されない。
 価値があるともされない。
  価値とは他者との高低差のことだからである。
 特殊能力としてはみられるが、そこに意義があるのかは
検討されずじまいのことが殆どである。
 さて、才能は自分のものだと思う人には、遠からず高慢
心が生え始める。
 表向き謙虚なふりをすることもあるが、内心ではそうでも
ない。
 (私は特別な人間だ)と思うようになる。
 自分の才能に対して誇りを持ち始める。
 誇りはエゴに対する栄養でしか無い。
 エゴは膨らみ続け鼻持ちならなくなる。
 それでもその人には才能があるとされている限りは、周
囲は持て囃す。
 巨大なエゴに高慢心は根を下ろす。
 そして、その人を破壊していく。
 才能は自分のものではない。
 それを理解していないと、行末は悲惨なものになる。