私は各種の予報図を見て(これは、それほどでもない
な)と思った。
当地も暴風円に入るが、終始端の位置を保つという予
想だった。
暴風円の中心・ど真ん中ではない。
進行方向の右側ではあったが、暴風円の端というポジ
ションは私の注意を引き続けた。
(端だから大丈夫)と思いたかったのかもしれない。
この内心の望みは、簡単に吹き飛ばされることとなった。
予報では午後6時に暴風円に入るとされていた。
だが、それほどの風ではなかった。
最大瞬間風速は28メートルを超えることはなかった
8時位まではそんな状況だった。
(24号台風、恐れるに足らず)
そう思い始めた。
日頃は台風に対して一定以上の恐怖心を持っているに
もかかわらず、私は何故か大胆な予測を立てていたのだ。
このあたりが私の修行不足の所以であろう。
内心の恐怖心が、慢心を呼び、それに包まれてしまうのだ。
高慢心こそ恐れるべきものなのだ。
~続く~