多くの日本人は自惚れが強い。
”プライド・誇りを持つ”という考え方に端的に表れている。
「プライド・誇りを持って何が悪いのか?良いことでないのか?」
そんな声が聞こえてきそうである。
プライド・誇りを尊ぶ日本人の考え方は世界においては異端で
ある。
ヒンドゥー教では、誇りは人生において克服すべき煩悩のひと
つとされている。
自分の中に誇らしいという感情が湧いてきたら、よく観察して
みよう。
その時、人は強調されたエゴを愛おしんでいるのである。
誇りを感じれば感じるほど、人はエゴを強化してしまう。
”誇りは煩悩である”と知っていれば、エゴの強化は避けられる。
だが、多くの日本人は「誇りは良いものである」と固く信じて
おり、それがエゴの強化に直結していることに気がついていない。
誇り高い人間が羽振りが良い時には、誇りはエゴを磨き上げる
油である。
人生の下降線を歩いてい人間が、誇りを持てば、その同じ油が
足元をすくう油となる。
日本人は自惚れが強い。
自惚れと誇りは兄弟である。
そして強大である。
人は、それに巻き込まれること無く克服しなければならない。
それは難行である。