ここのところ一日中曇で朝から晴れるということがな
かった。
雲が1つもない日は、いつ以来だろうか?
私は自転車で家を出る。
晴れた日の自転車は気持ちが良いなぁ。
季節もちょうど良く暑くも寒くもない。
目的地は当市の中心部である。
近づくに連れ、街の雰囲気が変わってきた。
駐車場が紅白の垂れ幕で囲ってある。
あぁ、ここはこの土日がお祭りなのか。
駐車場を参加者の溜まり場にしているようだ。
真ん中にお神輿が置いてある。
派手な装飾の手作り感いっぱいのお神輿である。
ここは市の中心部であるが、歴史はとても浅い。
市の中心部になったのは戦後以降である。
それ以前は広い土地があるだけの未開な土地だった。
人口も少なかった。
その頃には地元のお祭りは無かった。
お祭りをやるほど住民がいなかった。
お祭りが始まったのは、戦後からしばらく経ってからで
ある。
商業施設等が林立し、民家は少なく今でも住民数は少
ないが、それなりの数はいる。
お祭りを行うことで地元のコミュニティの維持を目的とし
ているのであろう。
小さな子どもたちが楽しそうに花火をしている。
伝統はなく規模は小さいが、お祭りはお祭りである。
楽しいムードが一体に溢れている。
私はその光景を横目に目的地へ自転車をを進めた。