不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

増山さんのインタビューを振り返る。

 増山さんへのインタビューはゆっくりとした穏やかな口調だ
った。
 普段はこうした話し方をなさる方なのであろう。
 「奥様」といった感じである。
 出演作品のどれとも似ていないような話し方である。
 少なくとも当たり役の声とは全然違う。
 ということは、作品では声を創っているということである。
 ①それぞれのキャラクターに合わせて声を創り、②その
創った声で演技もする。
 二段階の手間がかかっているということになる。
 これは、凄いことだと思う。
 演芸のモノマネのように、1フレーズ、2フレーズであれば、
何とかできるかもしれない。
 そうした真似事は一般人でも、よくやることだ。
 だが、創った声でずっと演技を続けるのは難しいと思う。
 一般人がやると、すぐに地声に戻ってしまうのだ。
 これは実際にやってみると、すぐにわかる。
 声を創り、記憶し自分に定着させる。
 吹き込みの際には、いつも同じ声を再現し演技をする。
 声の出演、今でいう声優は、技量とセンスがないと務ま
らない仕事だと思う。
 増山さんはこれを60年代からずっとやってこられた。
 業界やファンに高く支持されなければできないことであ
る。
 まさに時代を創った声である。