不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

増山さんが峰不二子を演じるまで。

 当ブログでは増山さんの生い立ち部分のインタビューから
掲載してきたが、番組初めの方ではルパン三世にかかわる
までのいきさつが述べられている。
 今回はそこから載せていく。

ルパン三世峰不二子は二代目からだそうですね?」
 そうなんです、それがね、パート1は私じゃないんですよ。
 オーディション版を2本作りましてね、1本は野沢那智」さん
がルパンやって、その時私は不二子だったんです。
 それで広川太一郎さんのルパンもありまして。2本オーデ
ィション版を作りまして、その時2本とも私が不二子をやった
んです。
 ところが、蓋を開けてみたら不二子が二階堂 有希子さん
になってて、それでルパンが山田 康雄になってて。
 結局その時はダメだったんです、パート1は。
でも、ゲストで3本くらい出していただいたかな、。
「第2シリーズからはオーディション版の増山さんにお声が
かかったということに?」
 あの、違うんです。
 7年くらい経っているんですパート1が終わって。第2(シ
ーズン)にいくまでに。えぇ~と、6年かな?
 それで新たに」オーディションがありましてね、絶対、不
二子への思い入れがすごく強かったものですから「絶対
やりたい」と思ってオーディション受けたんです。
 それで受かったの(笑)
「増山さんが、そこまで「不二子やりたい」と思ったのは、
どうしてでしょうか?」
 どうしても、ベースにキューティー・ハニーがあったのかも
しれないですね。
 こういう女性をずっと演じ続けていけたらいいな、っていう
風に思っていたんで。
 ただ、キューティー・ハニーは人間じゃなくてサイボーグな
んですね。
 だから全部脱いでも、そんなにいやらしくない(これはサイ
ボーグなんだ)ってやってたんで。
 ただ人間のこういう色っぽい女の人やってみたいなぁとい
う思いが強かったもんですから、それでですね。
「美人で強くてかっこよくて謎に満ちている女性と言うことで
すよね」
 そうです、そうです。
「その第2シリーズから不二子ちゃんを担当するようになって、
増山さん流の峰不二子を創られていったと思うんですよね」
 あのね、とにかくね、やっぱり絵が主役なんですよ。
 その絵が出来てると、絵無しで不二子をやってて言われる
のが一番嫌なんです。
 やっぱり絵が無いといろんなキャラクターやってるもんです
から、混ざっちゃうんですよ普段は。
 絵があると、その絵にぴったり合わすことができる。
 そこが難しいですよね、いろんなおかあさんをやったり、子
供もやったり男の子やったり。
 そういうのやってるもんですから、ここで「不二子ちゃんや
って」って言ったら絵が無いと、どうもやりにくい。
「じゃぁ絵があるとそのキャラクターに入って?」
 それが私の仕事ですから。
 やっぱりねアニメーションの魅力っていうのはね、自分の
姿が出ないから、もうどいだけワクワクドキドキして、次の役
を創るか、そういう楽しみってありますよね。
 自分の姿が出てると、一つの役しかなかなか演じられない
けど。
 そんなことで(あっ声の仕事で良かった)って思いましたけど
(小笑)
  
 聞き書きここまで。

 番組制作が始まる際にパイロット版と言うものを創る。
 一種のサンプル作品である。
 サンプルと言っても本放送と同じ長さ、同じレベルの出来
上がりの完成品である。
 パイロット版とは、「この作品がシリーズ全体今後引っ張っ
ていくパイロットである」という意味だそうだ。
 それをテレビ局、そしてスポンサーに見せて回る。
 それでゴーサインが出たら、そのキャスティングで制作が
スタートする。
 増山さんは、その作品をオーディション版と言っている。
 なるほど、出演者にとっては、オーディション版である。