不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

ヘンリー・パーセルとおまけの音楽。

 NHK-FM古楽の楽しみ」を聞いていた。
 今週の特集は英国音楽史上最高の音楽家といわれ
ているヘンリー・パーセルである。
 パーセルは1659年に生まれ1695年に没している。
 大バッハヘンデルらよりも26年年長であるが、ほぼ
同じ時代の人と言って良かろう。
 今日は歌劇「ダイオクリージャン」からの音楽が取り
上げられた。
 バロック・オペラなので大仰なこともなく、とても聞きや
すい。
 古典派以降のオペラが好きな向きには物足りなく感
じるかもしれないが、私に取っ手はこれくらいが丁度良
い。
 17世紀当時は、歌劇の開演前に歌劇の本題とは別
パーセル自身の作曲による一種のおまけのような音
楽を演奏していたそうだ。
 場内の雰囲気づくりに演奏していたのであろう。
 現代でもポピュラー音楽では開演前に、何らかの音源
が流されている。
 それと同じであろう。
 観客の中には、そのおまけの音楽だけを目当てに来場
し、それが終わると退場し入場料の払い戻しを迫るお客
が多くいたそうだ。
 これには主催者が苦慮していたそうだ。
 あぁ~、そういう人たちが古の英国にはいたんだなぁ。
 ちょっと笑える。
 パーセルも(あぁ、全部聴いてくれおまえよ)と嘆いたに
違いない。
 ひょっとしたらおまけの音楽だけでも聴きに来てくれた
ので嬉しかったのだろうか。
 英国はちょっと変わっている。