不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

男なのに「音楽の母」

 NHK-FMでは、毎年恒例の夏休み用の番組がいろいろ
と放送されている。
 私が特に楽しみにしているのは、「あなたの知らない作
況化の素顔』が今年も放送された。
 今年は4日間それぞれ一人ずつ取り上げ、その知られ
ざるエピソードの数々が紹介された。
コフィエフである。
 ヘンデルは、バッハと同じ年に同じドイツに生まれた作
曲家で、「音楽の母」と呼ばれている。
 バッハが「音楽の父」で、ヘンデルは「音楽の母」である。
 男なのに母とは、少なからず違和感があるが、昔からそ
う讃えられている。
 ヘンデル行動力あふれる男性的な人だったようだ。
 ドイツ国内で音楽活動をおくるよりも、英国に渡って活動
した方が儲かると踏んだヘンデルは、若いうちから英国に
移住する。
 生涯の大半を英国で過ごしている。
 英国では、手掛けたすべてのプロジェクトが成功したわけ
ではないが、名声、富、地位のいずれをも手にした人生だ
った。
 バッハが、ドイツにとどまり、地味な音楽活動のみで生涯
を終えたのとは対照的である。
 バッハは、今でこそ大作曲家の頂点に位置するビッグネ
ームであるが、存命中は即興演奏が得意な名オルガン奏
者といった程度の評価しかされていなかった。
 大作曲家と言われ始めたのは、1970年代になってからで
ある。
 「えぇ~1970年代って、それは遅すぎるだろう?」と言われ
る方もおられるかもしれない。
 だが、実際にはそんなものである。
 このことについて記すと長くなるので、またの機会に譲るが、
バッハは長い間「知られざる作曲家」の1人として扱われてき
たのだ。
 さて、ヘンデルである。
 音楽事業に対して旺盛な意欲があり、それを実現するだけ
の巨大な才能も持っていた。
 こうした作曲家は、珍しい。
 狙ってヒットを出そうとし、たくらみ通り大成功を収める。
 これは難しいことである。
 後のワーグナーがこれに近いのかもしれない。
 私は、ヘンデルのファンなので興味深く聞くことができた。