英国のロックギタリスト・バーニー・マースデン氏が8月25日にお亡くなりになった。
当ブログでは以前にマースデンについて記したが、今回もそれらのエピソードを記すことにする。
マースデンには、ビートルズ絡みの逸話がいくつかある。
そのうちの2つを紹介する。
①マースデンはポール・マッカトニーに、彼のバンド・ウイングスへの加入を打診されたことがある。
マースデンは、ポールから電話を受けた。
当時、「今の時代のビートルズ」とまで称されたウイングスである。
それも誰かを経由しての紹介ではなく、ポール・マッカートニー自身からの誘いある。
ロック・ミュージシャンとして、最高の栄誉である。
だが、マースデンは、この依頼を断った。
マースデンは、ビートルズやポールの音楽が嫌いなわけではない。
ファンである。
多くのミュージシャンと同様、ビートルズの音楽を聞いてミュージシャンを志した一人である。
だが、断った。
何故か?
「当時、”夢の旅人”が大ヒットした時で(あんな音楽を演奏しなけりゃ行けないのか。嫌だな)って思ったんだよ」
今にして思えば笑い話であるが、当時のマースデンは本気でそう思ったそうだ。
気が進まない曲を演奏するくらいなら、例えポール・マッカトニーのオファーも断る。
それがバーニー・マースデンというロックギタリストである。
その数年後、マースデンは、あるパーティーでポール・マッカートニーと会う機会があった。
マースデンは恐る恐るポールに近付き、こう言った。
「私のこと覚えていますか?」
ポールは、こう答えた。
「忘れるもんか!僕のオファーを断る奴なんて、世界中でお前だけだよ!」
~続く~