不二家憩希のブログ

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ルソーの”村の占い師”を聴いた。

 NHK-FMの「古楽の楽しみ」を聞いていた。
 今朝はルソーのオペラ”村の占い師”の抜粋が取
り上げられた。
 ルソーとは哲学、思想の巨人ジャン・ジャック・ルソ
ーである。
 ルソーは哲学などの他に音楽活動もしていたそう
だ。
 作曲や音楽理論に精通し音楽事典も編纂した。
 ルソーとしては、本当は音楽家として身を立てたい
と考えていた。
 だが、思ったほど売れなかった。
 当時は著作権といった考え方など無く、一世を風靡
するほど売れなければ音楽だけで暮らすのは至難な
時代だった。
 それでやむなく哲学などの著作に本腰を入れて活
動するということになったそうだ。
 私はルソーが何曲か作品を残しているということは
知っていた。
 しかし、(哲学者の余技程度のものだろう)と思って
いた。
 今朝かかった曲は”村の占い師”という曲である。
 オペラといってもバロック時代の作品なので編成は
小さい。
 曲が始まった。
 お?!
 これは良い曲じゃないか!
 旋律は美しく、爽やかである。
 これは哲学者の片手間の余技というようなもので
はないな。
 後で調べてみるとルソーは本格的な音楽家として現
代の音楽界に認められているそうだ。
 ルソー、おそるべし。
 哲学者、思想家として幅広く世界に影響を及ぼす
一方で音楽でも優れた作品を残している。
 天は二物を与えず、というがルソーには当てはまらな
いようだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 第八場のパントマイムという場面の音楽。
 この冒頭が童謡”むすんでひらいて”の原型と言われて
いる。
 だが、よく知られているあの旋律とは、かなり違う。
 実際には、この旋律が変形し賛美歌に流用され、そこ
からおなじみの曲になったそうだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
全曲版。