私はネットラジオを聴いていた。
海外のクラシックのチャンネルである。
「次の曲は最近亡くなったラウタバーラの曲です。・・・」
おぉ、ラウタバーラか。
フィンランドの作曲家エイノユハニ・ラウタバーラである。
この北欧らしい名前の作曲家は、フィンランド国民に大
人気のそんざいである。
同国の大作曲家シベリウスをしのぐ支持を集めており、
シベリウスよりも格上扱いさえ受けている。
なぜそこまで人気なのか?
存命中に世界的な評価を受けた作曲家であることも大
きいのであろうが、何より作品そのものが素晴らしい。
シベリウスに引けを取らない。
清浄で美麗な旋律満載なのである。
曲が始まる。
「Apotheosis~神話」である。
あぁ、いつ聴いてもラウタバーラは良いなぁ。
ラウタバーラは昨年の7月27日に亡くなった。
2004年に大動脈解離を発症し集中治療室で約6か月間
の治療後、作曲活動に復帰したが、手術の後遺症に苦し
んでいたそうだ。
その後合併症によって、帰らぬ人となった。
ラウタバーラの作品は、どれも漏れなく素晴らしい。
音楽が持つ美しさや爽やかさを、最上のサウンドで聞か
せてくれる。
彼の残した作品は、今後も生き続け私たちに語り掛け
てくれることであろう。