お亡くなりになった。
84歳だった。(以下敬称略)
冨田勲は、世界的に極めて高く評価されている音楽
家である。
作曲家として多くの人気作品を残している。
「ジャングル大帝」などの曲は、広く親しまれた。
作曲家・冨田勲が軸にあることは言うまでもないが、
その業績はやはりシンセサイザー演奏に代表される。
60年代中頃に楽器としての形が整い始めたシンセサ
イザーを、冨田は自身の音楽にいち早く取り入れた。
シンセサイザーは、今のように知られた存在ではなか
った。
テレビやラジオで紹介される際には、まず「シンセサイ
ザーとは何か?」ということを説明されなければならなか
った。
冨田はクラシックの作曲家の名曲を、シンセサイザー
用に編曲した。
当時のシンセサイザーは、一から自分で音色を作って
いかなければならなかった。
単なる編曲作業ではなかった。
突出したセンスと労力が必要とされた。
冨田勲は「世界のTOMITA」となった。
マイケル・ジャクソンやホール&オーツといったトップミ
ュージシャンたちが来日の際の第一の要望として、「冨田
に会いたい」と願った。
彼らの希望はかなえられ、冨田の自宅に訪れたのだった。
世界的な音楽家は、多くの作品を残し旅立って行った。