福井県立大の教授が山里の嫌われものイノシ
シの肉を伝統の食品加工技術を用いて新たな食
品を作ることに成功したそうだ。
福井県に伝わるサバの保存食「へしこ」の製法
をイノシシに応用し「イノシシへしこ」を作り出した
のだ。
この手法を開発したのは福井県立大生物資源
学部長の宇多川隆教授で、宇多川教授は味の素
発酵技術研究所長を経て、08年から同大教授に
就任した。
へしこは、素材を塩漬けにした後、ぬか漬けにす
る。
分に変わり、深い味わいのある保存食となる。
今話題の発酵食品である。
宇多川教授は昨年、すでにへしこの製法を使っ
た豚肉のハム作りにも成功している。
イノシシ肉のへしこは、臭みも無く、生ハムのよう
な食感で日本酒やワインにあいそうな味わいだそ
うだ。
今後は県内の企業と協力して商品化を目指して
いるそうだ。
宇多川教授は「へしこ作りは家庭ででき、特別な
道具もいらない。イノシシを駆除している猟友会など
で関心があれば、特産品作りに協力したい」と話し
ている。
なるほど、へしこかぁ。
それにしても、サバの保存食の手法をイノシシに
使うとは、思いも寄らぬアイディアである。
こうした試みが実を結び、土地の新たな特産品に
なれば良いなぁと思う。