これはつい先程の出来事である。
おとなりのNさん宅の玄関先でSIさんがお
話をされているのが聞こえる。
SIさんが回覧板を持ってこられたようだ。
簡単な挨拶の後、SIさんが帰っていかれた。
それから約5秒後、Nさんが我が家に来られ
た。
あれっ?もう?
Nさんが回覧板を受け取ってから5秒しか経
っていない。
Nさんはいつものように回覧板を置いていか
れた。
私は受け取った回覧板を開いてみる。
市の広報誌が入っていたので1部を取り出す。
他には何か連絡事項があるだろうか?
防犯注意の連絡のプリントが、各方面から何
枚も入っている。
校区の小学校の学校便りもある。
市の文化事業の芸術鑑賞会のチケット発売の
案内もある。
いつも通りのほどほどの連絡内容である。
Nさんはこれらを5秒で読んでしまったのだろう
か?
どう考えても無理である。
Nさんは、広報誌を抜き取るだけで、他の連絡
事項は読んでいないのだろう。
そう言えばNさんは「えぇ~、それ知らない。聞い
てない」と言うケースが多いような気がする。
人には情報選択の自由がある。
それでも回覧板くらいは読んだ方が良いと思う。
だが、おとなりさんなので偉そうな忠告をするの
も憚られる。
こうした場合は見て見ぬふりしかないようである。