不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

区長選挙に行って来た。その⑥

 私の父も対抗候補として名前を貸してくれ
ないか、と打診されたことがある。
 もう随分前のことではあるが、その時のこ
とはよく覚えている。
 今では禰宜さんをしておられるIさんが、
まだ勤め人をされておられた頃である。
 Iさんは旧家の人で町内会活動にも熱心な
人で町内会の幹部も何度か務めておられた。
 我が家とIさんの家とは、普段から仲良く
していて頂いていた。
 ある日、Iさんが我が家に来られ区長選の
対抗候補として名前を貸してくれないか、と
頼みに来られた。
 その話を最初に聞いた母は即座に断った。
 ただの名前貸しだ、と頭では理解していて
も、実際に貸すことには強い抵抗があったの
だ。
 形ばかりとは言え立候補者として告示され
るのである。
 これは嫌な人には嫌なものである。
 Iさんは、一旦はあきらめて帰られたのだ
が、その後も日を改めて何度も来られた。
 何とか承諾して欲しかったのである。
 普段仲良しの家だから、名前貸しを受けて
くれるだろう、と考えたのだろう。
 だが、普段は仲良しでも、話が選挙となる
とまるで別になってくる。
 実は名前を実際に貸す父の方は、受けても
良いかな、と思っていたようなのである。
 だが、母が大反対だった。
 嫌、絶対に嫌だ、と取り付く島もなかった。
 結局、Iさんにはあきらめて頂いた。
 形式上の候補者のために実際のお付き合い
が壊れてしまってはつまらない。
 その後Iさんは新たな対抗候補を見つけて
説得し擁立した。

 対抗候補擁立は、難しいのである。
 その対抗候補が2人もいるとは、今年の選
挙はどうなっているのだろうか?

 ~続く~