私はそれを批判するつもりはない。
その概略を記しておく。
まず、本命の候補者が町内会の現役員により擁立され
る。
事前に非公式に会い、次期の会長立候補を要請する。
町内会会長をやりたくて仕方ない人など皆無である。
候補者探しはある意味その年の最も面倒な業務の一つ
と言える。
次期会長候補は強く説得され、就任後のバックアップを
約束された上で受け入れることになる。
無投票を避けるためにダミーの候補者も必要である。
ダミーの候補者は最低一人、多くて二人である。
こちらもなり手がなかなか見つからない。
間違って当選してしまったら大変だからである。
「ダミーでも絶対嫌だ」という人が殆どである。
町内の人達は候補者の顔ぶれを見て「あぁ、この人が本
命で、他はダミーだな」ということはひと目でわかる。
意図的に意地悪、嫌がらせ、面白半分でダミーに投票す
る人などいない。
正月2日に死票を投じに行く人などいない。
そして、本命候補者が当選することになる。
ヤラセと言えようが、これも町内会のためである。