夕方6時過ぎ、わが家にどなたかが来られたようだ。
「班長のIです」
今年度の町内会の当班の班長Iさんである。
「うちの班の今現在の手持ちのお金だけれど」
Iさんは、班の会計ノートを広げて説明を始めた。
班からの支出は主に不祝儀に関するものである。
これが、なかなか難しい。
おまけに、突然の支出となる。
年に何回あるかもわからない。
「今年あたりは、そろそろ〇〇さんのお爺さんが危な
そうだから〇〇円集めます」と集金するわけにもいかな
い。
事前の予測を立て、予め各戸からお金を集めてプール
しておけば、突然の出費にもスムーズに対応できるかも、
とも考える。
私としては本当はそれが良いと思っている。
だが、集金=どなたかの死と言う前提がある。
受け止め方が人様々である。
「死」という現象を心底忌み嫌っておられる方もおられる。
死を徹底的避けたい方々である。
その一方「そういうことなら、事前に出しておいても良い
よ」という方もおられる。
では、当班では現状どうしているのか?
その都度、班長さんが各戸を訪れてお金を集めている。
ただでさえ慌ただしい時にお金を集めて回るのは、結構
な手間である。
これが何とかならないかなぁ、と思っている。
今年度はは2月末で終わり、Iさんはお役御免である。
1年間ご苦労さまでした。