不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

お祭りに参加した。2023年 その⑩

 お祭り集会所で、そこに集う人たちの観察をする。

 大半が飲酒中である。

 酔っ払いの観察を素面の人間がしていて、面白いのか?と思われそうだが、これが意外なほど面白い。

 酔っているので本心ではないのか?

 あるいは、酔っているからこそ、それが本心なのか?

 この人は本当のところ一体どういう人なのだろう?

 いくつもの推測が私の脳に浮かんでくる。

 黙って飲むことは不文律により禁じられており、皆さんが何かを喋っている。

 その話も面白い。

 内容は、くだらない、実の無いものばかりだが、それを真剣に喋っている様子が面白い。

 あぁ、アルコールって罪作りだなぁ。

 そうしているうちに、時刻は午後6時55分となった。

 私の役目である交通整理の時間である7時まであと5分である。

 (そろそろ準備しようか)と思っていたところにNさんが来られた。

 Nさんは我が家の隣人であり、今回のお祭りの任務の相棒でもある。

 「では行きますか」

 私は誘導棒を手に立ち上がった。

 外は寒そうだなぁ。

 この日は一日中当地迷物の大風が吹いていた。

 瞬間最大風速は20メートルを超えている。

 気温は、日没後であるこの時間で7℃ほどである。

 4月上旬なのに冬の気温である。

 寒いが、町内で決められた任務なのでやらなければならない。

 別の言い方をすれば、これさえキッチリ行えば他は、テキトーでも許される。

 私は、冬の寒さの中に出て行った。

 

 ~続く~