午後6時になった。
私の今回の任務である交通整理は、午後7時からである。
1時間早いが出かけることにした。
お祭り集会所で時間が来るまで待機しよう。
家を出てほんの数分でお祭り集会所に着いた。
そこには10人ほどがおられた。
お喋りしたり、アルコールを飲んだりしている。
基本的に、ここのお祭りはアルコール摂取に寛容である。
お祭り集会所に行けば、アルコールは自由に飲める。
飲み放題である。
ただ黙って飲みまくるという行為は推奨されない。
むしろ咎められる。
集会所に集う方々と円滑なコミュニケーションをとりながら、楽しく飲むことが要求される。
これがなかなか難しく、それなりのスキルが必要となる。
そのため、酒好きであっても、集会所には来ない参加者もおられる。
人とのやり取りが面倒なのであろう。
私は基本的に飲酒はしない。
緑茶のペットボトルのお茶を飲んだり、おつまみを食べたりして皆さんの話を聞いている。
概ね体調不良の話題が多い。
体調不良の話は、自虐ネタであり、話すことにより新たな医療情報を入手する機会にもなる。
それにしても、多いな。
そんなに体が思わしくないのなら、アルコールをそんなに飲んでいたらイカンでしょう、と思うのだが、そう考えないらしい。
「酒は飲みたいだけ飲んで、その上で健康管理する」という方針のようだ。
呆れるというか笑える。
「ご自分の体なので、ご自由にどうぞ」としか言えない。
だが、自分が飲み過ぎだと言う自覚がある方もおられる。
私がお酌をしようとし、勧めるが「有難う、でも、もう飲まない」と断る方もおられる。
この日の昼の席のことだが、NZさんにビールのお酌を何度も試みたが、最初の一杯だけで、それ以上は飲もうとはしなかった。
NZさんは以前は傍目にも飲み過ぎな感じだった。
(このままいったら、遠からずアルコール依存症になるだろうな)と誰もが感じたほどだった。
NZさんに何があったのか?
NZさんは酒量を抑える方向にシフトしたようだ。
偉いな。
なかなか、できないことである。
何らかの転機となるようなことが起きたに違いない。
喜ばしいことである。
~続く~