朝7時半、気温7℃、十分冬の気温である。
4月は冬の寒さの日があったり、少し動けば汗ばむ春の陽気だったりする。
さすがに桜の花に雪が積もるようなことはないが、いきなり冬の冷え込みが戻ってきたような低温の日がある。
私は寒いのが苦手である。
内心ではお祭りに参加するのは嫌々なところに、この低温である。
すっかりやる気が削がれてしまっている。
だが、嫌そうな気持ちを態度に表すこと無く、動く。
最初に、このお祭りの目玉の一つである大山車を倉庫から搬出する。
この大山車長年の使用により劣化が進んでいたため、3年間町内会費を増額して修理した。
専門業者による塗装の塗り直しや徹底的なクリーンアップが施され、新品同様になって再登場しお披露目された。
だが、その翌年から新型コロナ禍により3年間の休止があった。
今年は久しぶりの登場である。
皆で押して、氏神様鳥居前の広場まで運び出す。
次に舞台山車の搬出である。
舞台山車というのは、わかりやすく当ブログで仮に表した言葉で、当地では別の名前で呼ばれている。
この舞台山車に大太鼓、大つづみ、小つづみ、横笛の鳴り物の奏者が乗り込み、大山車で繰り広げられるアトラクションのBGMを担当する。
舞台山車を所定位置にまで移動させる。
そして、飾り付けをする。
横幕を山車の屋根沿いに巻き、いくつもの提灯をぶら下げる。
ちなみに提灯の火は全部電球である。
鳴り物奏者のために豪華な座布団を並べる。
こうした作業が結構時間がかかる。
それが終わると、二本のお祭り幟立てである。
二本の太い木の棒を倉庫から担ぎ出し、ユンボ付きトラックに載せる。
このトラックは、普段は植木業者のもので、このお祭りの作業用に運転手とともに雇っており経費がかかっている。
幟立て作業に目鼻がつき始めると、数人がお祭りの通りの入り口の門の設営に取り掛かる。
分解されて保管されており、組み立てて建てる。
「私の言う通りに動いてくれ」と断言できる人は一人もおらず、あやふやな記憶をもとに組み立てる。
偉そうな表現と記述をしている私は、サッパリわからない。
中高生並みの知性と能力しか無い。
否、熱意のあるやる気いっぱいの中高生の方が、ずっと有能であろう。
私は「あれをやってくれ」「これに手を貸して」と言われれば即時対応・協力するが、何も言われなければボヤ~と眺めているだけである。
無能感全開である。
以上の作業が終わったのが、午前11時過ぎである。
7時半から作業開始し、やっとその頃に終わるのだ。
3時間半の奮闘である。
大変である。
~続く~