連日の雨で私は自転車に乗らなかった。
雨の日々が一区切りした曇り空の日、私は自転車に乗っ
て出かけることにした。
さて、出発、と自転車を出そうとした。
あれ?
私は自転車の後輪を見る。
朝顔の伸びたつるが巻きついている。
(おぉ、ここに良い巻き付き場所がある)と思ったのだろう
か?
少し引っ張っただけでは、外せない。
「ここで伸びるんだ」という確信があるように見える。
たった数日でこうなるのか。
何という生命力だ。
アサガオ恐るべし。
だが、このままでは私は自転車に乗れない。
「朝顔やつるべ取られてもらひ水」加賀千代女
う~ん、そんなこと言ってはいられないな。
割り切るところはバシッと割り切る。
私は丁寧に自転車からつるを外した。
そして、つるの先端を剪定した。
そsて、改めて自転車に乗り家を出た。