前方の歩道を保育園児たちが歩いている。
背丈からすると、年少組であろう。
数人の保育士さんがついている。
先頭を一人の保育士さんが先導し、途中と最後尾に
もいる。
園外保育であろう。
近くの公園に行くところなのだろう。
園児は2列に並び隊列を組んでいる。
横になった園児同士が手を繋いでいる。
園児たちは横断歩道を渡り始めた。
一人の保育士さんが大きな声でこう言った。
「手を上げて渡るのってカッコイイなぁ!」
えぇ?
カッコイイ?
今はそうやって教育しているのか?
これが正式な教育法なのか?
それともこの保育士さんが独自に言っているだけなのか?
カッコイイか否かを常に気にする子供~大人に育ってし
まわないのだろうか?
あるいは、これは考えすぎなのだろうか?
現代では、幼児に対して容易にカッコイイとおだてて、そ
の心理を操縦しようとする傾向が多く見られる。
これって、どうなの?
そう思いながら私は自転車を走らせて園児たちを追い抜
いていった。