当市には全国的に有名な初詣スポットがある。(スポット
としているのは、そこが神社か寺かあるいはそのいずれ
でもないかを明確にしないためである)
そのため遠方の人からは「初詣にはいつも〇〇さんへ
行くの?」とよく尋ねられる。
地元に有名初詣スポットがあれば当然行くだろう、と思
われるのだろう。
だが、答えはNOである。
正月早々人ごみに紛れるのは嫌なのだ。
その有名スポットには大量の参拝客が集まる。
恐ろしいほどの人数である。
特に三が日は凄まじい人出となる。
門から拝殿まで片道2時間、往復4時間もかかる。
その間ずっと行列に並んでいなければならない。
なかなか進まない芋虫行列である。
行列は拝殿から門までだけでなく、スポットの外まで続く。
門から公道にまで伸びた行列は300メートル以上に及ぶ。
スポット周辺は人であふれかえる。
当然交通規制も敷かれている。
2時間芋虫行列を続けた後、やっと拝殿にまでたどり着く。
そこで数秒の祈念の後すぐに復路に押し出され門まで
の行列の中に押し込まれる。
敷地外に出るのにまた2時間かかる。
落ち着いた気分はゼロである。
私はそうした場所には行きたくない。
いくら全国的に有名でも、そのことと私とは関係ないのだ。