不二家憩希のブログ

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ソニー・ロリンズの受賞スピーチ。

 昨日の深夜、ラジオでソニー・ロリンズが特集されて
いた。
 ロリンズは、ジャズの最大の巨人の1人である。
 テナーサックスでは、並ぶ者はいたとしても、ロリン
ズ以上のミュージシャンは一人もいない。
 ロリンズは、いくつだろうか?
 1930年生まれだから、86歳だ、
 先日、ネットを見ていたら、最近の(と言っても約一年
前だが)のロリンズの映像に行き当たった。
 The Jazz Foundation of America (アメリカ・ジャズ財団?)
から特別功労賞を授与され、その受賞スピーチの映像
である。
 ロリンズは、先年より体調不良により演奏会をキャンセ
ルしており活動停止中である。
 年も年だし、どんな様子なのだろうと気にはなっていた。
 会場は、ニューヨーク・ハーレムのアポロ劇場である。
 ロリンズの功績を讃え、ジャズやフュージョン、ロックの
大物ミュージシャンたちがロリンズに捧げる演奏を行った。
 俳優のダニー・グローバーがステージに立ち、ロリンズ
を讃えるスピーチを行う。
 そして、ロリンズの登場である。
 スタンディング・オーベーションである。
 スタッフに支えられ、ゆっくりと歩いてくる。
 杖をついている。
 やっと中央まで来るとスピーチを始めた。
 年をとった感じだ。
 声に張りはあるが、まぎれもない老人の声である。
 人前で演奏することは、もう望めなさそうだ。
 スピーチを終えると、ダニー・グローバーの肩を借り、杖
をついてゆっくりと退場していく。
 ロリンズを送る拍手の音が、歓迎の時よりも小さい。
 来場者はショックを受けていたのであろう。
 私もちょっと言葉が無い。