当てがないとなると、自分で探すしかない。
私は、タウンページを開く。
当地とその周辺には、プロの画家は何人か住んでおら
れる。
日本画、洋画、現代美術と様々だ。
私の知人の1人もその中に入るであろう。
渋谷の有名画廊から画商が来たり、花輪が来たりする。
だが、それらの方々には、とてもではないが頼めそうに
ない。
理由は明白である。
ギャラ不足である。
満足していただけるだけのギャラが用意できないだろう。
ここでもギャラの問題が行く手を阻む。
まぁ、大体世の中そうしたものだ。
スムーズに運ぶことなど、そうはない。
ひょっとしたら「私はなんでもスイスイいくけどね」と仰ら
れる方もおられるかもしれない。
そういう方もおられるだろう。
私にはない人生航路である。
大波にさらわれそうになりながらも、何とか浮かんでいる。
それが当たり前となっている。
そういうものである。
~続く~