私はラジオをつける。
番組はすでに始まっていた。
番組はNHK-FMの「リサイタル・ノヴァ」である。
週一人ずつ取り上げている。
今週は、ヴァイオリニストらしい。
流れてきたのは、ヴァイオリン・ソナタのようだ。
う~む。
美しい。
これほど美しい音色のヴァイオリンは稀だなぁ。
音色だけではなく、音の流れに気品と勢いがある。
誰だろう?
小川恭子さんというのか。(以下敬称略)
司会者とのトークでは、トロンとした口調でなんとも頼り
なさげである。
ヴァイオリニストなのでトークは、特に上手でなくても関
係ない。
だが、演奏になると一転張りのある美音の連続を奏でる。
ポーランドのリピンスキ・ビエニャフスキ国際コンクール
で3位入賞、日本音楽コンクールで一意となっている。
なるほど、それくらいは当然だろう。
キャリアとしては、まだ新人の部類であるが、その演奏
能力は極めて高いと思う。
プロのトップレベルと同等の実力があるように聞こえた。
新人の演奏で此処まで聞かせてくれたのは久しぶりであ
る。