今週の月曜日12月6日から本日9日まで夜7時半よりNHK-FMで「グリュミオー変奏曲~名盤を通して知る大芸術家シリーズ」が放送されている。
大ヴァイオリニスト・アルトゥール・グリュミオーを4夜連続で特集する番組である。
今回のゲストはグリュミオーに親子二代に渡って師事した豊田弓乃である。
このシリーズでは歴史の残る数々の大演奏家が取り上げられているが、直弟子の登場はおそらく初めてであろう。
私にとって最愛のクラシック・ヴァイオリニストはグリュミオーである。
彼の演奏を最初に聴いた時から、それは変わらない。
唯一無二の美音で流麗な旋律を奏でる最高の演奏家だと思っている。
番組では直弟子ならではのいろいろなエピソードが紹介されている。
意外だったのがグリュミオーは演奏会において「強度のあがり症」だったということである。
へぇ~、そうなのか。
録音からはそんなふうには感じないけれどなぁ。
堂々としていて「こんな演奏軽い軽い朝飯前だ!」という勢いがある。
当人は緊張で手が震えていたと言う。
あれほどの大家でも緊張してアガってしまうのか。
天才がそうなのだから、普通の演奏家がアガっても不思議ではないな。
番組はとても質の高いものだった。
豊田弓乃さんの熱い語り口も大いに楽しめた。