不二家憩希のブログ

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潮田益子を聞いた。

 これは数日前のことである。
 私はNHK-FM"クラシック・サロン”を聞いていた。
 番組進行役が「今日は一部予定を変更して、去る
5月28日にお亡くなりなったバイオリニストの潮田益
子さんの演奏をお送りします」
 この番組で予定を変更するのは大物演奏家だけで
ある。
 潮田益子か。
 日本人演奏家としては、トップランクの人だ。
 私も名前は知っている。
 だが、じっくり聞いたことがない。
 ラジオで聞いたことがあるのかもしれないが、はっき
りとした記憶にない。
 日本人演奏家だと(また、いつか聞けるだろう)と思
ってしまい、集中して聞かないことがあるのだ。
 サイトウ・キネン・オーケストラなどでは主要メンバー
だったので、何度か聞いているはずである。
 しかし、その独奏を注意して聞いたことはなかった。
  番組ではバッハの無伴奏バイオリンパルティータ第
3番ホ長調BWV1006から前奏曲、ガヴォット、ジーグが
取り上げられた。
 おぉ、これは素晴らしい。
 世界のトップレベルではないか!
 こんなに凄い人だったのか。
 大演奏家と言える音だった。
 私は亡くなってから初めてまともに聞いたことになる。
 出会いとは時としてそういうものである。