先日は、海外のジャズの番組を聞いていた。
この日は往年の名曲・名演が80%、最近の演奏・録音
が20%だった。
番組中盤で聞き慣れないサウンドの演奏が流れきた。
テナーサックスが、聞いたことのないフレーズを続けて
いる。
ドラムも挑戦的である。
音全体が前衛的なムードがある。
ほぉ~、最近の若手の演奏か?
若いうちはこうした演奏で注目を集めようとするのは、よ
くある手である。
それにしてもテナーサックスも、ドラムも良いな。
このようなアドリブの組み立ては、今まで殆ど聞いたこと
がない。
誰の演奏なのだろう?
番組DJの曲紹介を注意して聞く。
シェリー・マンとか言っているな。
え?シェリー・マン?
ジャズ史に輝く名ドラマーである。
コールマン・ホーキンスとも言っている。
この演奏はホーキンスのものだったのか!
調べると、この演奏は、マンのリーダー作「234」に収録
の「Me And Some Drums」という曲だった。 ミュージシ
ャンは、マンとホーキンスの二人だけである。
曲の前半のピアノもホーキンスが弾いているそうだ。
アルバムのセッションが終わり他の参加ミュージシャンが
帰ってしまった後、ホーキンスが突然引き始めた演奏のマ
ンが付き合ったもののだそうだ。
全編アドリブで構成されている。
こういう演奏は良いなぁ。
私のツボにピッタリ嵌る。