不二家憩希のブログ

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ミック・ジャガー唱法のオリジナル。その②

 ミック・ジャガーの歌い方は独特である。
 うまいのか、下手なのか、よくわからない。
 (下手な歌手だな)と思っておられる方も少なく
ないのではないだろうか。
 私もローリング・ストーンズを聞き始めた頃には、
そう思っていた。
 ジャガーは華はあっても歌唱力が無く、歌うとど
うしてもあぁ言う風になってしまうのだろう、と思っ
ていた。
 だが、それはどうやら間違いであることに気がつ
いた。
 ジャガーがいつものあの特徴的な歌い方ではな
く、普通に旋律に沿って歌っている録音を聞いたか
らである。
 (なんだ。普通に歌えるのか!)
 これは私にとって小さな驚きであった。
 こうした例は、レイ・チャールズにもある。
 チャールズも実は普通に歌える。
 それもナット・キング・コールそっくりのソフトな発声
と歌いまわしである。
 歌手デビュー直後は、そうした歌い方だった。
 だが、それでは個性が死んでしまう。
 何よりナット・キング・コールは、二人はいらない。
 そこで、わざとあのような歌唱法に切り替えたの
である。
 となると、どうやらジャガーも意図してあのような
歌い方をしているようだ。
 では、その歌唱法はジャガー自身が自力で編み
出したものなのか?
 それとも、誰か先達の歌唱法を参考にしているの
か?
 これは私にとって長年の謎だった。
 
 ~続く~