不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

「グルダ変奏曲」と小曽根真

 年末年始はラジオ放送も特別編成となる。
 FMでは、NHK-FMでピアニスト・フリードリヒ・グルダ
を特集した番組が三日連続で放送された。
 「グルダ変奏曲」と題され副題に「~名盤を通して知
る大芸術家~」とあった。
 初日は大晦日の朝8時15分から10時50分まで、二
日目と三日目は朝8時15分から10時までという放送で
年を跨いだものだった。
 文字通り、「年末年始の番組」だった。
 音楽評論家の満津岡信育氏、ジャズ・ピアニストの
小曽根真氏と司会者がグルダについて語った。(以下敬称略)
 番組はグルダが残したクラシック、ジャズ、クロスオー
バーの録音がエピソードを交えて紹介された。
 選曲は奇をてらうことなく、グルダの名演とされる演奏
が中心だった。
 私はグルダのファンなので、興味深く聞くことができた。
 ただひとつだけ、気になった点がある。
 小曽根真の語り口調が少々上から目線のように聞こえ
たことだ。
 小曽根はグルダの二人の息子パウロとリコとも親交が
あり、語るエピソードはどれも本邦初公開といった内容だ
った。
 また小曽根はグルダと同様、クラシックとジャズの両ジ
ャンルで演奏活動をし、作曲家としても知られている。
 音楽家としてもグルダに近い活動領域を持っている。
 そのためか、幾分「偉そうに」聞こえてしまう部分が多々
あった。
 小曽根は当代最高のピアニストの一人であり、その才
能はファンのみならずプロの同業者の間でも極めて高く認
められている。
 凄い人なのだ。
 ただそれだけに少しくらいへりくだってちょうど良い。
 そうしないとバランスがとれないのだ。
 ご本人は偉そうに話しているつもりはないだろう。
 だが、そう聞こえてしまうのだ。
 さて、グルダは今年2015年で生誕85年、没後15年だそ
うだ。
 今年、グルダは話題となるのだろうか?
 ファンとしては脚光が当たってくれることを望んでいる。