ジャズ・ピアニスト・マルグリュー・ミラー氏が5月29
日に亡くなった。(以下敬称略)
もう4ヶ月近く前のことである。
私は昨日までこの訃報を知らなかった。
あぁ、何という不覚であろうか。
いつも訪問しているブログで初めて知ったのだ。
私はマルグリュー・ミラーの大ファンである。
現役のジャズ・ピアニストとして№1だと思っていた。
オスカー・ピーターソンの王道ジャズにビル・エバン
スの叙情性を足したようなピアニストだと位置づけてい
る。
ビル・エバンス以降、ミシェル・ペトルチアーニと並ぶ
最高のピアニストであろう。
享年57歳だった。
脳卒中で1週間入院後の死だった。
あまりに早い死である。
ミラーは、数年前ジャズの中心都市ニューヨークから
離れることにした。
ニューヨークでの暮らしは「子供の教育上よろしくない」
という理由からである。
ニューヨークに住まないということは、ジャズの第一
線からは身を引くということを意味する。
ミラーは自身のジャズ・キャリアよりも子供の教育を優
そして倒れる直前まで音楽を演奏していた。
マルグリュー・ミラーは500枚以上の音盤に録音を残している
そうだ。
また、放送音源も多数残されているそうだ。
ミラーの肉体は失われても、彼の音楽は永遠に残り聞き継が
れていくことだろう。
早過ぎるその死に言葉もない。