不二家憩希のブログ

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サー・チャールズ・トンプソン氏、ご逝去。

 NHK-FM「ジャズ・トゥナイト」を聴いた。
 番組後半のトピックスのコーナーで訃報が伝えられた。
 ベテラン・ジャズ・ピアニスト・サー・チャールズ・トンプソ
ン氏が6月16日にお亡くなりになった。(以下敬称略)
 98歳だった!
 驚きの98歳である。
 ジャズ・ミュージシャンとしては、極めて異例ともいえる
長寿である。
 生まれた年が1918年でチャーリー・パーカーの二つ上で
ある。
 モダン・ジャズの創成期の世代である。
 スイング・ジャズとモダンジャズの境目の世代ともいえよう。
 その生まれを表すかのように、その演奏スタイルは、ス
イング・ジャズとモダン・ジャズを折衷したような独特のス
タイルと評されている。
 トンプソンは、そのパーカーとも録音を残している。
 当時、パーカーの音楽は時代の最先端をいっており、
プロのトップミュージシャンでも理解できたのは、ごくわず
かだった。
 モダンジャズ音楽理論を理解するのは、容易ではな
かったようだ。
 新たな音楽であるモダンジャズ特有のセンスも必要とさ
れる。
 トンプソンは、その数少ない一人だった。
 気鋭のピアニスト、トンプソンは1990年にニューヨークで
日本人女性・牧子さんと結婚した。
 その2年後の92年には、千葉県松戸市へ移住し、以降
日本に住んでいた。
 日本のジャズクラブで演奏する様子が、YouTubeに掲
載されている。
 往年のテクニックは失われはいるものの、演奏が楽し
くて仕方ないという気持ちがあふれた音楽になっている。
 ご冥福を祈ります。