私は甘酒の素を手にとって見た。
パッケージの上からは特に古さは感じない。
新品のようにすら見える。
そしていよいよ封を切る。
私はハサミで上部を切っていく。
約8年ぶりに大気に触れる瞬間である。
においをかいでみる。
普通だな。
おかしな感じはすこしもしない。
見た目合格、においも合格である。
食物判定の第2段階まで通過した。
私は甘酒の素を鍋に入れ水を注いだ。
そしてコンロに火をつけた。
あとは、沸くのを待つばかりである。
ここまで順調である。
7年以上も眠っていた品とは思えない。
少しすると良い香りがしてきた。
これは、間違いなく甘酒の香りである。
そして甘酒は出来上がった。
果たしてこれは本当に飲めるか?
私は甘酒をカップに注いだ。
~続く~